2019年12月18日
全国2万の企業に向け、帝国データバンクがおこなった「事業継承に関する企業の意識調査」の結果から、事業継承問題を「経営上の問題として認識している」と認識している経営者は全体の約7割であることが明らかになりました。
ただ、問題として認識はしながら実際に事業継承に対する取り組みをしているかどうかについては、3割の経営者が「計画はない」と答えています。一方事業継承を終えた企業に、業績の影響をたずねたところ、翌年度影響がなかったと答えた企業が5割を超え、プラスの影響は3割程度となりました。
引用元:事業承継、約7割が「経営上の問題と認識」 一方、承継後には離職者の増加や従業員の不満も MONEYzine
一方事業継承に関する従業員向けのインターネット調査では、「待遇が前より悪くなった」「離職者が増えた」といったネガティブな変化を感じる従業員が多くいることが分かりました。逆に「残業が減った」「待遇が良くなった」というポジティブな変化を感じる従業員は少ないという結果となりました。
事業継承を単なる経営上の問題として解決するのではなく、従業員が離職することのないよう考えていくことも経営者に求められる課題といえます。
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本コラムの監修者
事業再生コンサルタント
清水 麻衣子
元銀行マンで、多くの顧客の相手をしてきた実績と数々の中小企業を見てきた知見をもって、東京事業再生コンサルティングのコンサルタントへ。
通常のコンサル会社におけるコンサルタントとは大きく違い、豊富な知識と現場のリアルを把握している、企業を想った本質的なコンサルが魅力。