融資は無理!ファクタリングもダメ!代わりにどうする?

2026年01月14日

融資は無理!ファクタリングもダメ!代わりにどうする?

あなたの借入状況は?

資金繰りが苦しいときほど、まずは「いま何を、いくら、いつまでに返すのか」を正確に把握することが先決です。銀行借入、ビジネスローン、リース、税金・社保、買掛金、手形・でんさいなどを一覧化し、返済日と支払日をカレンダーに落とし込みましょう

金利や遅延損害金、担保・保証の有無、借入の残高推移、利用枠の残り、約定返済額まで見える化すると、資金ショートの時期を早めに察知でき、交渉や申請の準備も前倒しできます。

ファクタリング【以外】の資金調達

ファクタリングが使えない場合でも、他の資金調達の方法はあります。重要なのは「いくら必要で、いつまでに、どんな目的で使うか」を分けて考えることです。短期のつなぎ資金なのか、設備投資など中長期なのかで最適解は変わります。まずは、融資・出資・資産のやり繰り・公的制度という4つの系統に整理して解説します。

  • 融資
  • 出資
  • 資産のやり繰り
  • 公的制度

融資

融資は「返す前提」で資金を借りる方法です。金利負担はありますが、条件が合えば調達コストは比較的抑えられます。一方で審査があり、決算内容や返済能力、資金使途の妥当性が問われます。

赤字や税金滞納、延滞があると難度は上がるため、事前に資料を整え、返済計画を数字で説明できる状態にして臨むことが重要です

銀行・信用金庫

銀行・信用金庫から融資を受けるのは王道の資金調達法です。決算書や試算表、資金繰り表、納税状況などを見て、返済見込みがあるかを厳しく確認されます。条件が整えば金利は低めで、取引を継続するほど枠が広がる可能性もあります。

一方、赤字が続く、債務超過、延滞・リスケ中などの場合はハードルが高くなりがちです。信用保証協会付き融資を活用できるケースもあるため、保証の可否も含めて相談すると選択肢が増えます。既存取引先があるなら、まず担当者に早めに状況を共有し、必要書類と改善計画(売上回復策・コスト削減策)をセットで提示しましょう。

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、民間金融機関を補完する公的金融機関で、創業期や小規模事業者でも相談しやすいのが特徴です。資金使途が明確で、事業計画に説得力があれば、銀行よりも積極的に融資が検討されることがあります。反面、書類審査と面談が丁寧で、売上見込みの根拠や、借入金の返済計画を具体的に説明できないと通りません。

直近の試算表、資金繰り表、受注状況(見積書・契約書)を整え、「いつ・何に使い・どう回収するか」を一本のストーリーで示すことがコツです。急ぎの場合でも、準備不足の申込みは逆効果になり得ます。

自治体の制度融資

自治体・金融機関・信用保証協会が連携し、地域の中小企業を支える仕組みです。金利や保証料の負担が軽くなるメニューが用意されているケースも多く、資金繰り改善に役立ちます。申し込み窓口は取扱金融機関ですが、事前に自治体の担当部署や商工会議所で要件を確認するとスムーズです。

注意点は、制度ごとに対象業種、資金使途、税の滞納の有無、雇用維持など条件が細かいこと。必要書類も多めなので、時間に余裕を持って準備しましょう。短期のつなぎ資金に向く制度もあれば、設備投資向けもあるため、自社の目的に合うメニューを選ぶことが重要です

ビジネスローン

ビジネスローンは、銀行融資より審査が早く、担保不要の商品も多い一方で、金利が高めになりやすい資金調達法です。書類が少なく、スピード重視で利用できる反面、返済負担が資金繰りをさらに圧迫するリスクがあります。特に「とにかく今日中に」と焦って高金利の借入を重ねると、返済のための借入に陥りがちです。

利用するなら、必要額を最小限にし、短期間で返せる根拠(入金予定、粗利、支払いサイトの短縮など)を明確にしておきましょう。手数料や遅延損害金、繰上返済条件も含めて総コストを必ず確認してください。比較の際は複数社で見積もるのが安全です。

売掛債権担保融資

売掛債権担保融資(ABL)は、売掛金などの債権を担保にして資金を借りる方法です。売上があるのに入金までの期間が長い業種では、資金繰りの谷間を埋める手段になり得ます。ファクタリングと違い「売掛金を売る」のではなく「担保に入れて借りる」ため、原則として返済義務が残り、会計処理や契約条件も変わります

売掛先の信用力、債権の管理体制(請求・入金管理)、担保評価の範囲がポイントです。債権譲渡登記や通知の要否など、取引先との関係に影響する場合もあるため、契約前に仕組みと手続き、コスト(手数料・金利)を丁寧に確認しましょう。

出資

出資は、借入ではなく資本を入れてもらう資金調達法です。返済義務がない(配当や株式の譲渡条件は別)ため、資金繰りの固定費である返済負担を増やさずに済みます。その代わり、株式を渡すことで経営の自由度が下がったり、将来の利益や会社の成長分を投資家と分け合ったりすることになります。

調達額だけでなく「誰から、どんな条件で入れてもらうか」が重要です。事業の強み、市場性、成長ストーリーを言語化し、投資家が納得できる資料(ピッチ資料、事業計画、KPI)を整えたうえで交渉しましょう。

ベンチャーキャピタル

ベンチャーキャピタル(VC)は、成長性の高い企業に出資し、株式価値の上昇でリターンを得る投資家(ファンド)です。大きな資金を得られる可能性がある反面、上場やM&Aなど「出口」を意識した成長が求められます。資金だけでなく、採用、営業、提携などの支援を受けられるケースもありますが、条件交渉はシビアです。

持株比率、取締役派遣、重要事項の同意条項などで経営の裁量が変わるため、契約内容の理解が不可欠です。狙うなら、顧客課題・市場規模・優位性・収益モデル・成長計画を数字で示し、投資後の使い道(広告費、人件費、開発費)と成果指標を明確にして臨みましょう

エンジェル投資家

エンジェル投資家は、個人としてスタートアップ等に出資する投資家で、資金だけでなく経験や人脈も提供してくれることがあります。意思決定が早く、条件も柔軟になりやすい一方、相手との相性がそのままリスクになります。出資後に経営へ強く口を出される、追加出資の条件が不透明、情報管理が甘い、といった問題も起こり得ます。

出資を受ける場合は、株式の割合、評価額、役割分担、情報開示の範囲、将来の株式譲渡条件などを最初に文書で整理し、口約束で進めないことが鉄則です。紹介ルートや実績を確認し、短期の資金目的だけでなく、中長期で会社にプラスになる相手かを見極めましょう。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは、多数の支援者から小口で資金を集める方法で、資金調達と同時に認知拡大やテストマーケティングにもなります。購入型なら商品・サービスの先行販売、寄付型なら社会性の高い活動、投資型(株式型・融資型など)ならリターンの提供など、複数のタイプがあります。

成功の鍵は、魅力的なストーリーと具体的なリターン設計、そして告知力です。手数料や発送・製造コストを見落とすと、集まったのに手元に残らないこともあります。また、納期遅延や品質問題は信用毀損につながるため、実現可能な計画を立てることが大切です。資金の使途、目標金額、達成後のロードマップを明確にし、支援者が安心できる情報発信を継続しましょう。

資産のやり繰り

「借りる」「出資してもらう」以外に、いま持っている資産を動かして資金を作る手もあります。不動産や設備、知的財産などを売却・活用して現金化できれば、審査に左右されにくく、返済負担も増えません。ただし、資産を手放すことで将来の収益機会が減ることもあるため、短期の資金だけで判断せず、事業への影響を見積もったうえで選ぶ必要があります

不動産の売却

不動産の売却は、まとまった現金を得られる可能性が高い一方、時間と手続きが必要な方法です。遊休地や使っていない倉庫、社宅などがあるなら、維持費(固定資産税、修繕費)を減らしつつ資金化できます。ただし、売却益に課税が発生する場合があり、抵当権が付いていると金融機関との調整も必要です。

事業に必要な拠点を手放すと、移転費用や業務効率の低下で逆に損をすることもあります。売却対象は「なくても回る資産」から優先し、入金時期と資金繰り表を突き合わせて計画的に進めましょう。

リースバックの活用

リースバックは、不動産を売却して現金を得たあと、同じ物件を賃借して使い続ける仕組みです。店舗や事務所、工場など「場所を変えられない」場合でも資金化できる点が魅力です。一方、売却価格が相場より低めになりやすく、家賃(賃料)負担が毎月発生します。契約期間や更新条件、将来の買い戻し条件が不利だと、長期的にコストが重くなりかねません。

利用するなら、売却代金で何を立て直すのか(返済、運転資金、設備更新)を明確にし、家賃を支払っても資金繰りが回るかをシミュレーションしましょう。複数社で条件比較し、解約・退去時の条件、原状回復の範囲まで確認することが重要です。

知的財産権の売却・ライセンス契約

知的財産権(特許・商標・著作権・ノウハウ等)は、見えにくい資産ですが、売却やライセンス契約で収益化できる場合があります。たとえば独自技術を特許化している、ブランド名に知名度がある、設計図やコンテンツを保有している、といったケースです。

売却なら一括で資金を得られる一方で将来の収益源を手放すことになりますが、ライセンスなら権利は保持しつつ使用料(ロイヤリティ)で継続収入が期待できます。ポイントは、権利の帰属を整理し、第三者の権利侵害がないことを確認すること。契約では、使用範囲、期間、独占・非独占、最低保証、秘密保持、改良技術の扱いまで細かく詰める必要があります。専門家の確認を受け、安値で手放さないように進めましょう。

公的制度

公的制度は、条件に合えば「返さなくてよい資金」や、負担を軽くする支援を受けられるのが魅力です。代表例が補助金・助成金で、設備投資、IT導入、販路開拓、雇用維持など目的別にさまざまな制度があります。ただし、公募期間や申請書類、採択後の報告義務があり、すぐに現金が入るとは限りません。資金繰りのつなぎと併用しつつ、長期的な改善策として活用しましょう

国・地方自治体の補助金

国・地方自治体の補助金は、設備投資や販路開拓、DX、脱炭素など、政策目的に沿った取り組みに対して経費の一部が補助される制度です。採択されれば負担を大きく減らせますが、多くは「後払い(精算払い)」で、先に支出してから補助金が入る形になります。つまり、補助金だけで目先の資金不足を解決するのは難しいことが多い点に注意が必要です

申請では、事業計画の妥当性、効果、実現可能性が問われ、見積書やスケジュール、体制も求められます。公募期間が短い場合もあるので、日頃から情報収集し、使いたいテーマ(IT化、機械導入、広告等)を決めておくと動きやすくなります。採択後は実績報告や証憑管理が必須なので、経理体制も整えて臨みましょう。

業界団体の助成金

業界全体の発展や人材育成を目的に、業界団体独自で助成金・支援金が設けられていることがあります。たとえば研修費、資格取得、展示会出展、災害対応、設備更新など、業界特有の課題に焦点を当てたメニューが挙げられます。まずは所属団体や商工会議所、組合の窓口で「今年度の支援制度一覧」を確認しましょう。

注意点は、募集時期が限定されること、対象経費の範囲が細かいこと、申請書類に活動実績や会員歴が求められる場合があることです。また、助成額は大きくないことも多いので、資金繰り全体の中で「不足分の一部を補う」位置づけで計画するのが現実的です。採択後の報告義務や領収書の保管ルールも事前に確認しておくと安心です。

ファクタリング【代わり】の資金調達

融資も無理、ファクタリングもダメとなると、つい“代わり”を探したくなります。ただ、世の中には手軽さをうたう一方で、金利・手数料が重く、トラブルになりやすい資金調達法も少なくありません。

短期の資金不足を埋めるつもりが、返済負担や人間関係の悪化で状況を悪化させることもあります。ここからは、代替手段の特徴と注意点を整理し、「使ってよいもの・避けるべきもの」を冷静に見分ける視点をお伝えします。

  • カードローン
  • 家族・知人に借りる
  • 請求書立て替え払いサービス
  • でんさい割引・現金化
  • 個人間融資

カードローン

カードローンは、審査が通れば枠の範囲で繰り返し借りられ、最短即日などスピード面が魅力です。しかし金利は高めで、利用残高が増えるほど利息負担が膨らみます。特に事業資金に流用すると、返済が固定費化して資金繰りを圧迫し、追加借入で穴埋めする悪循環に入りやすくなります。

使うなら「つなぎ」の位置づけに徹し、入金予定日と返済日をセットで管理し、無理なく返せる金額に絞り、返済期間を短く設計するのが鉄則です。また、複数社から借りると管理が難しくなり、信用情報にも影響します。利率、遅延損害金、返済方式(元利均等・残高スライド等)を確認し、総支払額で判断してください。

家族・知人に借りる

家族・知人から借りる方法は、相手が理解してくれれば利子なし、返済期限を柔軟にできるなど、条件面で救われることがあります。両親や信頼できる友人が「応援のつもり」で貸してくれるケースもあるでしょう。

しかし、甘えた借金はもっとも危険です。返せなかったとき、金銭問題は人間関係を一気に壊します。必ず借用書を作り、金額、返済方法、期限、利息の有無、遅れた場合の取り決めを明文化しましょう。可能なら振込でやり取りし、記録を残すのも大切です。また、事業の見通しを正直に説明し、返済が難しくなりそうな兆しが出たら早めに相談する姿勢が信頼につながります。「好意に頼る」ほど、誠実さと手続きが必要だと考えてください。

請求書立て替え払いサービス

請求書立て替え払いサービスは、取引先からの入金前に、サービス事業者が支払いを立て替えたり先に資金を渡したりすることでキャッシュフローを補う仕組みです。見た目はファクタリングに似ていますが、法的には「売掛債権の譲渡(買取)」ではなく、立替や貸付、決済代行など別の構造を取るサービスもあります。つまり、契約内容によっては返済義務や手数料の扱いが異なり、会計処理も変わり得ます。

利用前に、契約が“買取”なのか“立替”なのか、債権譲渡通知の有無、遅延時のペナルティ、手数料体系(固定・日割り)を必ず確認しましょう。スピード重視の一方でコストが高くなる場合もあるため、短期で回収できる案件に絞り、資金繰り表で効果を検証して使うのが安全です。

でんさい割引・現金化

でんさい(電子記録債権)を保有している場合、期日前に現金化する手段として「でんさい割引」を検討できます。これは、支払期日前の債権を金融機関等に割り引いてもらい、手数料を差し引いた金額を受け取る方法です。紙の手形割引と考え方は近いですが、取引条件や割引率は、でんさいの信用力(支払企業)や自社の取引状況で変わります。

注意したいのは、割引後に支払が滞った場合の扱い(償還請求の有無)や、割引に必要な手続き・手数料です。また、恒常的に割引に頼ると、実質的なコストが積み上がり、資金繰り改善が遠のくこともあります。使うなら「一時的な谷」を埋める位置づけにし、支払サイトの短縮交渉や入金条件の見直しと併用して、根本改善につなげましょう

個人間融資

個人間融資(SNSなどで「すぐ貸します」と募るもの)は、はっきり言っておすすめできません。高金利や手数料名目での搾取、個人情報の悪用、取り立てトラブルなど、被害が多く報告されています。貸す側が貸金業登録のない違法業者であるケースもあり、違法な条件を突き付けられても守ってもらえません。実際、金融当局からも注意喚起が出ており、「最初は少額、次はもっと」と依存させる手口も見られます。

資金繰りが厳しい時ほど判断力が落ちますが、ここに手を出すと再生どころか破綻が早まる危険があります。困ったら、正規の金融機関や公的窓口、事業再生の専門家に相談し、合法で持続可能な道を選びましょう

もう一つの選択肢!東京事業再生コンサルティングセンターに依頼する

資金調達の選択肢を検討しても「時間がない」「審査に落ち続ける」という場合、事業再生の専門家に相談するのも効果的です東京事業再生コンサルティングセンターは、再生計画の立案だけでなく、状況に応じた資金面の支援提案を行える点が強みです。特に現金での資金援助を軸に、資金繰りの“当面の危機”を止めたうえで、返済・収益構造の立て直しに進めます。ひとりで抱え込まず、早い段階で第三者の視点を入れることが再生への近道です。

常識外れの事業再生

資金繰りが崩れると、多くの方が「どこかで借りられないか」「手数料が高くても急いで…」と短期の資金調達だけに目が向きます。しかし、本当に必要なのは、資金ショートの原因(粗利不足、支払サイト、固定費、過剰在庫、返済計画)を特定し、再発しない仕組みに変えることです。

東京事業再生コンサルティングセンターでは、資金の手当てと同時に、数字の整理と改善策の優先順位付けを行い、金融機関対応や取引先調整まで含めて立て直しを支援します。常識的な「借りて延命」ではなく、手元資金を確保しながら収益構造を作り替える……この発想が、再生を前に進めます。まずは現状(借入一覧、資金繰り表、受注状況)をそろえ、相談するところからはじめてみてください。

  |  

本コラムの監修者

事業再生コンサルタント
清水 麻衣子

元銀行マンで、多くの顧客の相手をしてきた実績と数々の中小企業を見てきた知見をもって、東京事業再生コンサルティングのコンサルタントへ。

通常のコンサル会社におけるコンサルタントとは大きく違い、豊富な知識と現場のリアルを把握している、企業を想った本質的なコンサルが魅力。

関連コラム

  • 今すぐ資金繰りを改善したい建設業経営者必見の情報とは

  • 「資金繰りが限界…」零細企業社長が知っておきたい立て直し方法と改善策

  • 【赤字でも消費税は払う?】滞納リスクと再生のポイントを徹底解説

  • 厚生年金が払えない…会社社長が今すぐ取るべき緊急対策を解説

  • 【給料が支払えない経営者へ】従業員を守り、会社を立て直す方法

  • 【税務調査で追徴課税が確定!】払えない時に知っておきたい対処法

1年間無料コンサル

当社は、若くして起業したり後継者となった方々、本気で事業を立て直したいと強く想っている方々を全力でサポートします。

まずはお気軽にご相談ください