経営を分離して医療に集中できる環境を構築。院長、患者双方の満足度がアップした美容クリニック

2019年03月19日

事業内容と状況

業種 美容皮膚科/美容外科
従業員数 15人
出資額 1,500万円
状況 医師が院長としてクリニックの経営を行っていた。集患が不十分で患者が減っているにも関わらず、医療機器メーカーの営業マンの勧めで新しい医療機器を導入。リースの支払い負担が大きく、資金繰りが悪化。廃業寸前に追い込まれてしまった。

解決策

特にこちらのクリニックでは医療機器のリース支払い負担を解消するのが目下の課題でした。そこで、弊社では足りない資金を投下して負債を補填するとともに、リース契約を解除してコスト削減に成功しました。

また、院長は医師としてのスキルは高いものの、経営に関する経験や知識は少なく、ご自身でも経営に関して苦手意識を持っておられました。高額な医療機器を導入したのはメーカーの営業マンの勧めがきっかけでしたが、それ以前も営業マンの言いなりになっていて、不要な医療機器や器具などを導入していたということが常態化していたのです。

そこで、経営のプロをコンサルタントとして招き入れ、コスト管理を徹底。必要なものとそうでないものを明確化し、営業マンの言いなり体質から脱却しました。

次に目指したのがクリニックの体制変更と利益の拡大です。経営を担当する人材を外部から入れ、医者としてスキルが高い院長の経営負担を極力減らし、本業である医療に集中できる体制を構築しました。

同院のもう1つの課題は患者の減少でした。その原因は認知不足。これまではチラシや新聞、雑誌広告が主な集患方法でした。そこで、ネットマーケティングを導入し、認知度アップを目指しました。その結果、ネットを使う若い女性も多く来院するようになり、あらたな患者層を取り込むことにも成功しました。

集患、人材採用・育成、ネットマーケティング、アフターフォロー、レセプト請求など、経営的な仕事から開放された院長は医者の仕事に集中でき、ご自身も満足度が向上。より高い医療サービスの提供、治療メニューの拡大も実現でき、業績も上向きました。

特にオーナー院長は、開業してから医者以外の仕事、例えば事務仕事や広告、人材採用・育成などを自分でしないといけないことに気づくパターンが多くあります。医者としての腕はあるにも関わらず、経営に失敗して閉業を余儀なくされる開業医の方も少なくありません。

本事例はそうした気付きが得られて、経営と正業である医療を分離して再建成功が実現した好例といえます。

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