2020年10月21日
以前掲載した『何度でもやり直せる!倒産寸前で返り咲いた経営者への実録インタビュー』は、多くの経営者の方から共感いただいて大変好評でした。他にもまだまだたくさんの再生事例が弊社にはあります。
今回は脱サラして経営者になったものの、ファクタリング地獄で自宅を失う寸前まで追い詰められた経営者の方が、弊社と組むことで本業に集中できて事業を立て直すまでのストーリーをお送りします。
登場人物

長谷川さん
ビルメンテナンスの会社を経営。2019年11月に起業したが、ファクタリングなどを繰り返して経営状況が悪化。現在は赤字企業再生支援センターとともに事業再生中。

オーナー
赤字企業再生支援センターのオーナー

スタッフ
長谷川さんの事業再生をサポートした実務スタッフ

インタビュアー
司会進行を行うインタビュー担当者
起業のきっかけ
今回は2019年に独立をされてビルメンテナンス会社を経営されている長谷川さんにお話をお伺いします。
長らく業界にいらっしゃって、自信もあって起業をされた長谷川さんがどのようにして赤字に追い込まれ、どういった経緯で赤字企業再生支援センターに相談されたのか?そしてどのようにして倒産を回避し、これから再建の道を歩まれていくのか?お伺いしたいと思います。
本日はどうぞよろしくお願いいたします。


こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします。
ありがとうございます。まずは長谷川さんが起業されるまでの経緯をお聞かせください。


もともと会社員としてマンションとかビルの清掃や設備保全、いわゆるビルメンテナンスを行う会社で営業として働いていました。15~16年くらいずっとこの業界にいて、正直営業にも自信があったので、2019年11月に独立しました。
実際に開業されて売上などはどういった状況でしたか?


前職でお付き合いしていた顧客とも取引していたので売上自体はあったのですが、利益はなかなか上がらないという状況でした。
抜けられないファクタリング地獄!逼迫した経営状況に…
売上はあるけど、支出も多かったということですね?


はい。さっきもお話したとおり、取引先を引き継いで独立したのですが、実はその取引先の売掛債権を使って前職の経営者がファクタリングをしていて、私が社長になった頃には回収に追われていたんです。
なるほど。自転車操業のような状態だったんですね。


最初は額が少なかったんですけど、だんだん雪だるま式に膨れ上がってきていましたね。20~30%もの額をファクタリングの手数料として支払わなければならいので。
20~30%!それはかなり高いですね。


はい。それで利益が取られちゃって。経営状態はどんどん悪化していきましたね。
経営者に向いてないかも~寝られない夜もありました。
当時の心境をお聞かせください。


自信があって起業したのですが、「やっぱり自分は経営者に向いていないのかな」とずっと悩んでいました。営業はできるけど、経営のことについては素人でした。今思えば甘かったのかなと。

前の会社の社長が悪どいですよね。長谷川さんが一生懸命営業して顧客を獲得したのに、客先にはなんの挨拶もしない。それどころが、その顧客の売掛債権を使ってファクタリングをしていた。
長谷川さんは独立するときに顧客を引き継ぐことを社長に言ったら、「600万円払え」と言ってきた。それで金を払った長谷川さんもお人好しだけど、悪い社長にしてやられましたよね。
その後、その社長のいろんな悪事が顧客にバレて、長谷川さんもグルだと思われて取引が停止される。もちろん、銀行融資も断られたんですよね。
それはひどいですね。


前の社長には正直憤りを感じていたんですけど、それよりも「家族をなんとか守らなくちゃ」という気持ちが強かったですね。
お家のほうも大変だったんですよね?


はい。別会社の代表もしていて、そちらも売上が下がって自宅を担保に借金をしていたんです。ただ、当時は住まいを失うまでは考えていなかったのが正直なところです。やっぱりそういった面でも経営の厳しさを知らなかったんですね。

長谷川さんは自宅を失う一歩手前でした。我々が動いてなんとか回避したんですけど。状況を聞いていたら「長谷川さん家失っちゃうじゃん!」って(笑)脱サラして1年で、そういった経験もしていないし、周りの人もそういう経験をしていないので、現実味がなかったのかもしれませんね。
事業再生のチャンスがあるのであれば是非乗りたい!
赤字企業再生支援センターに相談したきっかけは、やはり事業を再生したいという気持ちからだったんですか?


いや、最初はただファクタリングが利用できればと思っただけです。一応、ホームページを一通り見て事業再生のことも知っていたんですけど、あまり私自身詳しくなくて……。
そこから事業再生の相談をしようと思われた経緯を教えてください。


ファクタリングで資金調達をし続けることが本来ダメなことはわかっていたんです。でも、支払いをしなければいけない。ファクタリングを利用せざるを得ない。そういった状況やさっきのようないきさつをスタッフさんに話したら、赤字企業再生支援センターさん本来の事業内容について教えてくださったんです。
そこで希望の光が見えたということですね?


はい。立て直すチャンスがあるのであれば、是非乗りたいという気持ちでした。なかなか資金投下して助けてもらえることはないので、すごく有り難かったですね。
スピード感があり、仕事の速さにびっくりしました。
実際に問い合わせてからどれくらいの早さで返事が来ましたか?


具体的な時間は覚えていないんですけど、スピード感はありました。パパっと進んで、打ち合わせの日程調整もすぐにしていただけました。
ファクタリングは明日の支払いに困って利用される方がほとんどだと思いますので、やっぱりスピード感は大切にされているんでしょうね。
最初に対応されたスタッフさんにはどんな印象を持たれましたか?


仕事できる方だなと思いましたよ。その場でパッパと仕事をされていきますから。

はじめて長谷川さんとお会いして、そのときはファクタリングのお話をしたんですけど、赤字企業再生支援センター本来の事業内容についてもご説明しました。そのときはあまり反応されていなかったんですけど。
とにかく「目の前のお金をどうにかしなきゃ」という感じだったので。そのときは「頭の片隅に事業再生のことも頭に入れておいてくださいね」と言って、ファクタリングの契約のみをしたんです。
その後、売掛金の回収まで長谷川さんと何度か連絡を取り合っていたんですけど、あるとき長谷川さんから「ファクタリングの後の再生について相談したい」という連絡をいただいたんです。そこで、オーナーに相談したところ、「ぜひ長谷川さんと会いたい」ということで、1~2回お会いした後にオーナーも交えて話をするようになったんです。